心を満たす一皿を、トレーニーはどう楽しむべきか。
揚げ物の香ばしい香り、揚がる音、そしてサクサクとした衣に包まれたジューシーな食感。
その一口は、心をほどけさせる力を持っています。ご飯が進み、気持ちも満たされる──揚げ物はまさにごちそうです。
ただし、トレーニーにとっては注意も必要です。カロリーが高く、油の質や量によっては体づくりの妨げになることもあります。
それでも「おいしいものを楽しみたい」という気持ちは、決して否定する必要はありません。
この記事では、揚げ物の魅力をしっかりと味わいながら、トレーニーがどう付き合えばいいのかを整理していきます。
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揚げ物の魅力
揚げ物の魅力は、まずその香りにあります。調理中に広がる香ばしい匂いは食欲を刺激し、食卓にワクワク感を運んでくれます。
さらに、衣のサクサク感と中から広がるジューシーさのコントラストは、ほかの料理では得られない特別な体験です。
また、揚げ物は「ごちそう」としての位置づけも強く、家族や友人との食事をより楽しいものにしてくれます。定番のから揚げやとんかつ、天ぷらは、日本人にとって日常の幸せを象徴するような存在でもあります。
揚げ物は単なる料理ではなく、気持ちを満たし、食事の時間を特別なものに変えてくれる存在です。
トレーニーにとっての注意点
揚げ物は魅力的ですが、トレーニーにとっては気をつけたい点がいくつかあります。
まずカロリー密度が非常に高いことです。衣が油を吸うため、同じ食材でも調理法が変わるだけで摂取カロリーは大きく増えてしまいます。から揚げやフライは、想像以上にエネルギーが積み重なりやすい料理です。
次に、PFCバランスの崩れです。たんぱく質源として肉や魚を選んでいても、揚げることで脂質が一気に増え、栄養バランスが偏ってしまいます。減量中や体脂肪を抑えたい時期には特に注意が必要です。
さらに、油の質も見逃せません。古い油や揚げ直しされた食品は酸化が進み、体内の炎症を促すリスクがあります。せっかくのトレーニングの成果を生かすためにも、油の状態は大切です。
揚げ物を楽しむには、こうしたリスクを理解したうえで「頻度」や「量」をコントロールすることが欠かせません。
賢い付き合い方
揚げ物を完全に避ける必要はありません。大切なのは、楽しみながらも自分の体づくりに合う形で取り入れる工夫です。
- ご褒美として位置づける
週に1〜2回までなど、自分の中でルールを決めると食事管理がしやすくなります。トレーニングの節目や目標を達成した日のご褒美にするのも効果的です。 - 食べる量を工夫する
大盛りではなく小ぶりのサイズを選ぶ、シェアして楽しむなどで満足感を得ながら摂取量を調整できます。 - 調理法や選び方に注意する
揚げたてを選ぶ、衣が薄いものを選ぶ、オーブンやエアフライヤーを活用するなど、油の摂取を減らす工夫が可能です。 - その日の食事全体でバランスを取る
揚げ物を食べた日のほかの食事は、野菜やたんぱく質を中心にして脂質を抑えると、栄養バランスを保ちやすくなります。
揚げ物は「悪」ではなく、選び方次第で楽しみながら取り入れることができます。意識して工夫すれば、体づくりと食の満足感は両立できるのです。
結び|ご褒美は力になる

Photo by Genri Kura on Unsplash
揚げ物は、食べる人の心を満たす特別な料理です。
確かにカロリーや脂質の多さには注意が必要ですが、だからといって完全に排除する必要はありません。
大切なのは、自分の体づくりの中でどう位置づけるかです。ご褒美として楽しむ一皿は、トレーニングを続けるモチベーションにもなります。
おいしさを味わいながら、頻度や量を整える。
そのバランス感覚こそが、長くトレーニングを続けるための力になるのです。
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