筋トレの時間は、自分でつくる。浪費時間を見直し、自由と筋肉を取り戻せ。
筋トレには、それなりの時間がかかります。
1回1時間、週に5回取り組めば、1週間で5時間。1年で250時間を超えます。ざっと見積もっても、10日以上を「鍛えること」に使っている計算です。
ただ、現実にはトレーニング以外にもやることが山ほどあります。
仕事、食事の支度、洗濯、掃除、移動、睡眠──それらをこなしながらトレーニングに向かうのは、決して簡単ではありません。
「時間がない」と感じるのも当然です。
けれど少し見方を変えてみると、日常の中には“見直せる時間”がいくつも潜んでいます。
たとえば、家事の流れを工夫する。移動中にスマホを触る代わりに音声で学ぶ。眠る前の過ごし方を整えて睡眠の質を上げる──。
小さな選択の積み重ねで、トレーニングに使える時間は自分でつくることができます。
筋トレの時間は、自分でつくれます。その鍵は、生活の最適化にあるのです。
日常の中にこそ、時間の浪費は潜んでいる
トレーニングの時間を確保するには、まず「どこに時間を奪われているか」を把握することが大切です。
意外と見逃されがちですが、日常生活の中には積み重なると膨大になる“時間泥棒”が潜んでいます。
ここでは、トレーニーにとって特に見直す価値のある7つのジャンルを紹介します。
どれも一度はチェックしておいて損はありません。
① 家事|日常の手間を仕組みで減らす

Photo by Andrey Matveev on Unsplash
もっとも時間を奪いやすく、しかも毎日避けられないのが家事です。
特に自炊をしているトレーニーの場合、調理から洗い物、片付けまで含めると1日1時間以上を使ってしまうこともあります。洗濯や掃除も週単位で見ると、かなりの時間を占めています。
だからこそ、「自分でやる」ことを減らす工夫が効果的です。
家事を時短するための具体的な工夫
- 調理はまとめて行い、冷凍保存する(ミールプレップ)
- 食洗機やロボット掃除機などの家電を活用する
- 洗濯物は乾燥まで終わるドラム式洗濯機で一括処理する
- 日用品は定期便を使って買い物の手間を省く
家事は完璧を目指すと終わりがありません。
「自動化」や「手放す」ことを取り入れるだけで、自由な時間は一気に増えていきます。
② 身支度|整える時間をコンパクトに

Photo by Lumin on Unsplash
トレーニーにとって、お風呂や身支度の時間は心と体を整える大切なひとときです。
とはいえ、のんびりしすぎて気づけば30分──そんなことも少なくありません。
「整える時間」は大切にしながらも、効率よく済ませる工夫を取り入れれば、1日の余白はもっと広がります。忙しい日でもスムーズに身支度を終えるために、次の方法を意識してみましょう。
身支度の流れをスムーズにする工夫
- ドライヤーやシェーバーは高性能モデルを選び、時短と快適さを両立する
- スキンケアはオールインワンで手軽に整える
- よく着る服はパターン化して、毎朝の迷いを減らす
- 朝の準備アイテムは一か所にまとめ、動線を短縮する
「整える時間」へのこだわりはそのままに。効率化できる部分を見直すだけで、朝や夜の余白は想像以上に広がっていきます。
③ 睡眠|質を高めて、時間を取り戻す

Photo by sidath vimukthi on Unsplash
睡眠時間を削るのは簡単ですが、その代償は大きいものです。
トレーニーにとって睡眠は、筋肉の回復にも日中の集中力にも直結します。だからこそ、目指すべきは「量を減らすこと」ではなく、「質を高めて時間効率を上げること」です。
睡眠の質を高める工夫
- 自分に合ったマットレスや枕を選ぶ
- 夜は間接照明でリラックスし、スマホは手元から遠ざける
- 就寝前のカフェイン摂取は控える
- 軽いストレッチや深呼吸で自律神経を整える
6時間しか眠れない日があっても、深く眠れれば回復の度合いは大きく変わります。
良質な睡眠は、日中のパフォーマンスだけでなく、時間の使い方そのものを変えてくれるのです。
④ 移動|学びの時間に変える工夫を

Photo by Henry Be on Unsplash
移動時間は、意外と大きな“時間の貯金箱”です。
電車やバス、徒歩や車移動など、通勤・通学・ジム通い──これらの時間を「何もしていない時間」から「学びの時間」に変えることで、間接的に時短につなげることができます。
移動時間を学びの時間に変える工夫
- AudibleやVoicy、YouTube音声などで音声学習を取り入れる
- ToDo整理やメンタル整理の時間にあてる
- 英語ニュースや教養系ポッドキャストを聞き、気分転換しながら有意義な情報収集をする
移動時間を「流れていく時間」ではなく「取り戻せる時間」と捉えるだけで、1日の充実感は大きく変わります。
⑤ スマホ・SNS|なんとなくを断つ習慣

Photo by @felipepelaquim on Unsplash
スマホそのものが悪いわけではありません。
ただ、スクリーンタイムを見返して驚いた経験は誰にでもあるはずです。SNSや動画アプリは「少しのつもり」で何十分も時間を奪っていきます。やらなくてもいいことに使う時間を減らすことも、立派な時短のひとつです。
スマホ・SNSのなんとなく時間を見直す工夫
- SNSやアプリに時間制限を設定する(スクリーンタイムなど)
- ホーム画面から不要なアプリを外し、誘惑を減らす
- 情報収集系アプリは使う時間帯をあらかじめ決めておく
- 「疲れたらスマホ」というクセを、散歩やストレッチなど他の行動に置き換える
なんとなく触っている時間が積み重なると、1日で30分、1週間で3時間、1ヶ月で12時間になります。
それだけの時間があれば、筋トレも読書も、睡眠の確保だってできます。
⑥ ジム内|鍛える時間をもっと濃く

Photo by Kobe Kian Clata on Unsplash
筋トレ中は集中しているつもりでも、意外と「待ち時間」や「迷い時間」にロスが生まれます。
使いたいマシンが空かない、メニューが決まらずにダラダラしてしまう──そんな経験は誰にでもあるはずです。だからこそ、ジムの中でも鍛える時間をより濃くする工夫が有効です。
ジム内の時間をムダなく使う工夫
- 混雑しにくい時間帯を選んで通う
- トレーニングメニューは事前に決めておく
- インターバルはタイマーでしっかり管理する
- マシンが埋まっていた場合に備えた「代替プラン」を用意しておく
「量」だけでなく「質」にこだわることで、同じ1時間でも成果は大きく変わります。ジムで過ごす時間をどう濃くするか。その意識が、トレーニーの成長をさらに加速させます。
⑦ 買い物|手間も移動もまるごと省く

Photo by Erik Mclean on Unsplash
意外と時間がかかるのが買い物です。
特に自炊派のトレーニーにとって、スーパーやドラッグストアへの頻繁な立ち寄りは習慣になりやすいものです。しかし、この時間も仕組み化すればぐっと短くできます。
買い物にかける手間を減らす工夫
- 食材や日用品は宅配サービスや定期便を活用する
- 冷凍ストックやプロテイン補給食など、常備品を決めておく
- 週末にまとめ買いをして、メニューも一括で考えておく
- 移動や買い物中も、音声学習などで“ながら活用”する
「買い物を減らす」のではなく、「買い物にかける手間を減らす」。
この視点を持つだけで、忙しい日々でもトレーニングの優先順位を落とさずに済みます。
まとめ
筋トレを習慣にするには、根性ややる気だけでは続きません。続けていくには、それを支える生活の土台が必要になります。
時間がない日もあります。疲れて帰ってきた日、予定が詰まった週、気力が湧かない夜──そんなときでもトレーニングを優先できる自分でいるために、日常のムダを見直しておくことは大きな武器になります。
今回紹介したような時短術は、どれも小さなことかもしれません。
しかし、その積み重ねがトレーニングに使える時間や心の余白を確実に増やしていきます。
筋トレの時間は、自分でつくることができます。
その鍵は、生活の最適化にあります。まずはできることから、ひとつずつ見直してみてください。
NEXT STEP