休んでも疲れが残るときに、まず見直してほしいこと。
どれだけ寝ても、しっかり休んだつもりでも、
なぜか抜けきらない疲れがある──そんなことはありませんか?
原因は一つではありません。トレーニングの強度や睡眠の質、食事の内容、ストレスなど、さまざまな要素が関係しています。
でももし、これらにある程度気を配っているにもかかわらず、疲れが抜けないと感じているなら。
それは「ミネラル不足」が関係しているかもしれません。
ミネラルは、体内でさまざまな反応や機能を支える重要な栄養素です。
中でも、疲労回復に関係するミネラルは、汗・ストレス・食事の偏りによって、知らないうちに不足しやすくなっています。
ここでは、特にトレーニーが意識したい3つのミネラルについて紹介します。
足りていないことに気づくだけでも、体の回復は少しずつ変わっていきます。
マグネシウム|筋肉と神経の回復スイッチ
マグネシウムは、筋肉の収縮や弛緩、神経の伝達、エネルギーの代謝(ATP産生)に欠かせないミネラルです。
筋トレ後の「だるさが長引く」「眠りが浅い」「足がつりやすい」といった症状がある場合、マグネシウムが足りていない可能性があります。
特に注意したいのは、発汗量が多い人やストレスを感じやすい人。マグネシウムは汗や尿と一緒に排出されやすく、ストレス下でも消耗されます。
マグネシウムを多く含む食品:
納豆、豆腐などの大豆製品/ほうれん草、海藻類/アーモンドなどのナッツ類
食事からとれるのが理想ですが、毎日継続するのが難しい場合は、マグネシウム単体やマルチミネラルのサプリを取り入れるのも選択肢のひとつです。
鉄|体内の酸素不足が慢性疲労を生む

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鉄は、血液中のヘモグロビンをつくる材料となるミネラルです。
ヘモグロビンは酸素を全身に届ける役割を担っており、鉄が不足すると、筋肉や脳が酸欠状態になりやすくなります。
「とくに何をしたわけでもないのに、なんだかだるい」
「睡眠はとれているのに、朝がしんどい」
こうした症状がある場合、鉄不足のサインかもしれません。
男性トレーニーでも、有酸素運動が多い人や、極端な食事制限をしている人では不足することがあります。
鉄を多く含む食品:
赤身の肉(牛・豚)、レバー/あさり、かつお/ほうれん草などの鉄分食材
動物性食品が苦手だったり、吸収が気になる方は、ヘム鉄サプリを活用するのも有効です。
亜鉛|ホルモン・免疫を支える隠れ栄養素
亜鉛は、筋トレにとっても非常に重要なミネラルです。
テストステロンの生成や、免疫機能の維持、たんぱく質の合成などに関わり、筋肉づくりにも回復にも不可欠です。
不足すると、「疲れやすい」「やる気が出ない」「風邪を引きやすい」といった症状が出やすくなります。
外食や加工食品が中心の生活では、亜鉛の吸収が妨げられることもあります。
アルコールの摂取も、体内の亜鉛を消耗する要因です。
亜鉛を多く含む食品:
牡蠣(最も豊富)、牛肉、卵/ナッツ類、全粒穀物、納豆
特に牡蠣は亜鉛の宝庫ですが、毎日食べるのは現実的ではありません。
そのため、必要に応じて亜鉛サプリ(1日10〜15mg程度)の活用も検討してみてください。
まとめ|「ミネラルを見直す」という、シンプルな回復習慣

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疲れが抜けないとき、どうしても「睡眠不足」や「仕事のストレス」ばかりに目が向きがちです。
けれど、栄養が整っていなければ、どれだけ休んでも回復しきれないことがあります。
そんなときに、そっと意識してほしいのがミネラルという視点。
しっかり休んでも体が重いとき、
なんとなく元気が出ないとき、
一度、マグネシウム・鉄・亜鉛の状態を見直してみてください。
体の内側が整えば、疲労感も少しずつ和らいでいきます。
日々のトレーニングを支える土台として、ミネラルを味方につけましょう。