鍛える体にふさわしい清潔感を、栄養から支えよう。
トレーニングを重ねて引き締まった体を手に入れることは、大きな成果です。
けれど、体臭や口臭が気になると、その努力が伝わりにくくなってしまいます。
特にトレーニーは高タンパク食やサプリメントを日常的に摂ることが多く、これがにおいの原因になりやすい環境をつくります。
タンパク質の分解で生じるアンモニア、腸内環境の乱れによるガス、酸化した皮脂のにおい。
こうした要因は、食事や栄養のコントロールで改善できます。
この記事では、トレーニー特有のにおいの原因を栄養学の視点から解説し、その改善方法を紹介します。
体づくりと同じように、清潔感も整えていきましょう。
栄養と体臭・口臭の関係
私たちの体は、食べたものからできています。
その栄養はエネルギーや筋肉の材料になる一方で、代謝の過程で生じる副産物として汗や呼気、皮脂から排出されます。これが体臭や口臭のもとになります。
例えば、タンパク質の分解でアンモニアが、脂質の酸化で過酸化脂質が生まれます。
腸内環境が乱れると硫化水素やインドールといったガスが発生し、口臭や体臭につながります。
また、ビタミンやミネラル不足で唾液が減れば、口内が乾燥して雑菌が増えやすくなります。
つまり、食事内容や栄養バランスは、においの強さや種類を左右します。
外からのケアも必要ですが、内側から整えることこそが持続的な対策につながります。
原因別|トレーニーに多いにおいのメカニズム

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1. タンパク質過多によるアンモニア臭
筋肉の材料になるタンパク質は必要不可欠ですが、摂りすぎると体内で余剰分が分解され、アンモニアが発生します。
アンモニアは血液に溶けて全身を巡り、汗や呼気から排出されます。これが独特のツンとしたにおいの正体です。
特に高タンパク・低炭水化物の食事を続けていると、このアンモニア臭が強くなる傾向があります。
2. 食物繊維不足による腸内ガス
高タンパク食は食物繊維が不足しやすく、腸内で悪玉菌が優位になると、硫化水素やアンモニアなど臭いの強いガスが多く発生します。
これらのガスは腸から血液に入り、呼気や皮膚から排出されるため、体臭や口臭の原因になります。
3. 酸化した脂質による皮脂臭
揚げ物や加工食品に含まれる酸化油やトランス脂肪酸は、皮脂を酸化させやすくします。
酸化した皮脂は不快なにおいを放ち、いわゆる加齢臭や脂臭さの元になります。
脂質を摂るときは、その質と鮮度を意識することが大切です。
4. ビタミン・ミネラル不足による唾液減少
特に亜鉛不足は、唾液の分泌量を減らす原因になります。
唾液は口内の自浄作用を担っており、減ると雑菌が繁殖しやすくなります。
結果として、口臭が強くなる可能性があります。
5. におい成分の長残り
ニンニク、玉ねぎ、香辛料に含まれる揮発性成分は、消化後も血中を巡り、呼気や汗に長時間残ります。
食事の内容によっては、においが長く続くことがあります。
改善のための食事・栄養戦略
1. タンパク質量を適正にする
体重1kgあたり1.6〜2.0gが目安です。
(例:体重70kg → 112〜140g/日)
1食あたりに分散して摂ることで吸収効率が高まり、腸内への負担も軽減されます。動物性と植物性を組み合わせるのも有効です。
2. 食物繊維をしっかり摂る
水溶性はオートミール・海藻・果物、不溶性は野菜・きのこ・豆類に多く含まれます。
両方を意識して摂ることで腸内の善玉菌が増え、ガスの発生を抑えます。
3. 脂質は質と鮮度を選ぶ
青魚や亜麻仁油・えごま油などのオメガ3脂肪酸、オリーブオイルのような酸化に強い油を取り入れましょう。
揚げ物や加工食品は控え、新鮮な脂質を摂ることが大切です。
4. 抗酸化ビタミンを取り入れる
ビタミンC(柑橘類、パプリカ、キウイ)、ビタミンE(ナッツ、アボカド、サーモン)は皮脂の酸化を防ぎます。
毎日の食事に少しずつ加えることで、酸化臭を抑えます。
5. ミネラルで口内環境を整える
亜鉛(牡蠣、牛赤身肉、かぼちゃの種)、マグネシウム(ナッツ、豆類、海藻)は唾液の分泌を促します。
唾液は口内の自浄作用を担い、原因菌を抑えます。
6. 消臭作用のある食材を活用する
パセリ、緑茶、リンゴ、しそ、ヨーグルトなどは食後や人と会う前に取り入れると効果的です。
食事以外でのサポート

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食事や栄養改善と並行して、生活習慣を整えることで体臭・口臭対策の効果はさらに高まります。
トレーニーにとっては、トレーニング後のケアも重要なポイントです。
1. 水分をしっかり摂る
目安は体重1kgあたり30〜40ml(体重70kgなら2.1〜2.8L)。
十分な水分補給は老廃物の排出を助け、においの原因物質を体内にためにくくします。
2. 口腔ケアを習慣にする
口臭の多くは口内に由来します。
舌ブラシで舌苔(ぜったい)を除去し、デンタルフロスで歯間の汚れを取り除くことが有効です。毎日のケアが清潔感につながります。
3. トレーニング後は速やかにシャワーと着替えを
汗を長時間放置すると雑菌が繁殖し、においが強くなります。
特に合成繊維のトレーニングウェアはにおいが残りやすいので、シャワーと洗濯をこまめに行いましょう。
4. 睡眠と休養をしっかり確保する
睡眠不足はホルモンバランスを崩し、皮脂分泌や代謝にも影響します。
十分な睡眠と休養は、回復だけでなく体内環境を整えるためにも欠かせません。
まとめ|清潔感も、体づくりの一部
体臭や口臭は、体質だけで決まるものではありません。
食事や栄養、生活習慣を整えることで、大きく改善できます。
特にトレーニーは高タンパク食やサプリ摂取など、においの原因になりやすい要素を日常的に抱えています。
だからこそ、栄養と生活の両面から取り組むことが、清潔感を保つために欠かせません。
筋肉を鍛えるのと同じように、清潔感も日々の積み重ねで磨かれます。
それはあなたの努力をより魅力的に見せる、最後の仕上げとなるでしょう。
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